メンタルコーチング

価値観の違いに気づくことが一歩目

価値観の違いを認める

大人になれば価値観の違いを理解し相手を認めることができるようになりますが、子どもは「自分は何でもできる」という万能感から、自分が正しいという意識を持っています。

その中で価値観の違う相手を否定することが習慣化すると、『相手と対峙する』ことが基本のコミュニケーション能力が育ちます。

子どもは相手が違う価値観や考え方を持っているということを知らないだけです。悪意があるわけではなく、ただ知らないだけです。

相手には相手の考え方があり「自分の意見を主張すること」と「相手を否定すること」は違うことに気づかせてあげる必要があります。

その際に「喧嘩するな」と伝えていれば、自己を主張することをやめてしまいます。

ただ「自分が思っていること」と「相手が思っていること」は違うのが当たり前ということに気づかせることが大切です。

相手のひとつひとつに反応して、その人を否定していてはコミュニケーション能力は育ちません。

そのひとつにおいて、自分の考えとは違うが、相手には相手の考えがある。その人の全てを否定することではない。

『他者の考えは尊重した上で、自分の考えを伝える。』

『本質的には、相手を変えることはできない。変えられるのは自分がどう感じ、どう行動するか。』

そのコミュニケーションの基本を、子どもたちは経験から学ぶ機会が必要です。

コミュニケーション能力を磨くために

コミュニケーション能力は、多くの人と接する中で身につくものであり、一人で勉強する時間、ゲームをする時間が多ければ多いほどコミュニケーション能力を磨く機会は失われていると意識する必要があります。

一般的に兄弟のなかで1人目の子より、下の子の方がコミュニケーション能力は高いと言われています。それは1人目は0〜4歳までは、お父さん、お母さんの二人と接する中でコミュニケーション能力を磨くことになりますが、下の子は生まれた瞬間から上の子がいる中で自分の立ち位置を見つけていきます。そこにコミュニケーション能力を磨く状況が毎日発生しています。

コミュニケーションの基本は親との関わりから始まりますが、基本的に親とのコミュニケーションは自分の価値観と近いため、自分を肯定した中に身を置いています。

しかし、社会はそうではないことを大人は知っています。

子どもの頃に、子ども同士の関係の中から様々な人間関係を学ぶ必要があります。

楽しいことだけではなく、喧嘩をしてどう仲直りするか、嫌な思いをした後どう行動していくか、経験からしか学べないことは沢山あります。

様々な人と沢山接することがコミュニケーション能力を磨くことにつながると考えれば、スポーツチームで同年代だけではなく、年上、年下、大人達と接する中で、

自分を主張する。

他者の考えを尊重する。

そういう関係の中でこそ、子どもたちは自分と相手との考え方の違いに気づき、相手との距離感を学んでいきます。