指導コーチング

光るのは指導者ではない…選手を輝せる

光るのは指導者ではない…選手を輝せる

岩谷篤人氏の指導に触れたことがある人は、その洞察力緻密さに驚かされます。

緻密さというのは、選手にこの時はこうしなさい、あの時はああしなさいと、事細かく教えることではなく…

選手自身が「自分の力で、階段を上っていけるように指導していく緻密さ」です。

選手自身が、どう戦うべきか?

仲間のために、どう技術を発揮していくのか?

何を発想していくのか?

そんなことまで考えて指導しているのか・・・

そんな先への影響まで想像して指導しているのか・・・・

そんな深い洞察の上で指導しているのか・・・etc…

子ども達の

何を観るべきか?

何を育成していくべきか?

どう育成していくか?etc…

岩谷篤人氏は育成について、指導者の力で上手くなったと思われているようではいけない…

子ども達が、自分の力で上手くなっていると思わせないといけない。

自分次第で、どこまでも凄くなっていける!

そう思わせないと、夢は広がっていかない。

光るのは指導者ではない…選手を輝せないと!

フットボール批評に記載されていた岩谷篤人氏のインタビュー記事の抜粋

日本が世界で勝ち抜いていくには安定した守備力が不可欠です。そのためにもスモールフィールドに相手を引き込む必要がある。

相手がこんなに狭い所では難しいという状況を作るんです。とことんコンパクトにして素早く囲い込み、そこに相手が6人入って来ても平気でボールを動かす。これなら身体能力は大きな効果を発揮しない。

そういう状況で戦える選手を育てていく競争なら、日本がブラジルやスペイン以下にはならないはずです。

狭い局面でボールを支配した後、どうしろなどと言ったことは1度もありません。そこで好き放題に繋ぎ出したら、相手はどうして良いのか判らなくなる。いくらでも空いたスペースができますよ。

こういう守備を実現するには、こんな繋ぎが必要なんや。それを JFA関係者やJリーグの監督達に見てもらって、将来の参考にして欲しかった。

当時の野洲は、まるで川崎フロンターレを先取りするようなパフォーマンスを見せていた。

両SBを高く上げ、CBの間にアンカーが落ちてビルドアプを開始。選手同士の距離を短く保ち相手を自陣に押し込むと、高い位置から厳しい守備で奪い再びハイテンポのパス回しを始める。

岩谷が求めたのは、足元の技術だけではない。「世界最速のプレスバック」と号令をかけ続け機敏な守備も加味していた。

日本が世界のトップに立つためには、どんな選手を育てるべきか、24時間考え続けた。

サッカーは面白くて楽しくて美しいもの。夢を育むのも大人なら壊すのも大人です。

子どもたちの技術と発想力を伸ばせば、あんなふうになりたい、と憧れの対象になるプレーをし始める。

でも指導者の側は、こうしなきゃ勝てないと頭がガチガチに固くなっていないだろうか。

ハードワークさせて厳しく寄せて縦に速く・・・そこには何の夢もない。

引用:フットボール批評

◇ 岩谷篤人氏について

セゾンフットボールクラブ創設者・総監督。

1984年にセゾンフットボールクラブを創設。近隣に集まる子ども達から多くのプロ選手を発出し、乾貴士選手も小中高と岩谷篤人氏の指導を受けたひとり。

育成年代の指導に関して「試合に勝つこと」「選手を育成すること」「観る者を魅了するフットボールをすること」のすべてができるスペシャルワン。

2001年から10年間、滋賀県立野洲高校のコーチも務め、2006年決勝戦では高校史上最も美しいゴールと呼ばれる決勝点で見事に野洲高校の日本一に貢献。

近年は全国の指導者の育成に取り組んでいます。